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- 当院のこだわり
体のこと、心のこと、環境のことを総合的に診て、症状の改善を目指します
精神医療に携わることで、脳科学の発展を社会へ還元していけると考え、この道に進みました。心の病での通院はまだまだハードルが高いため、患者さんの気持ちをくみ、通いやすいクリニックを目指します。
精神科・心療内科の医師になった理由
今後発展していく分野の医療を提供できると考え、心の病に携わることを決めました
私はもともと脳の研究に興味があったのですが、ちょうど私が入局した約30年前は、「これからは脳の時代だ」と、脳に関しての研究が進歩しつつある時代でした。その恩恵を特に受けることができる科目は精神科だろうと考え、この道に進むことを決めました。
実際この約30年間での脳研究の著しい進歩により、精神科医療にも変化が見られ、より科学的になってきています。治療薬の開発も進み、より改善も望めるようになりました。科学とともに進歩しつづける医療の中でも、精神科医療に携わることでその恩恵を存分に受けてきたことに感謝しつつ、同時にそれを患者さんに還元できてきたことは、医師としてうれしい限りです。
力を入れて学んだこと
うつ病や双極性障害などの気分障害の勉強に向き合ってきました
「憂うつな気分」「やる気が出ない」「眠れない」「食欲がない」などの症状があり、社会生活が困難になってしまううつ病や、うつ病の症状に加え「高揚感がある」「偉くなった気がする」「睡眠を取らなくても問題ない」といった躁状態がある双極性障害などの気分障害に力を入れて勉強をしてきました。
私が入局した、鳥取大学医学部の精神神経科(当時)の医局に、気分障害の薬物療法を熱心に研究されている先生がいらっしゃったので、その先生に師事して勉強し、患者さんによりよい医療を提供しようと志しました。
診療のモットー
生物学的・心理学的・社会的な要素をバランスよく診療することを心がけています
メンタル系の病気は「バイオ(生物学的)・サイコ(心理学的)・ソーシャル(社会的)」な要因が複雑に絡み合って症状が起こります。患者さんの健康状態や脳の伝達物質がうまく働いていない状態、その人本来の性質や育った環境で形成された性格、職場や家庭環境など、なにが原因になっているのか一つひとつていねいに見極めて診断をし、治療を進めることが大切です。
「職場の環境が悪いから」とそこだけを見直しても症状の改善にはつながりません。また、お薬だけで症状を改善させると、心理的・社会的な原因が放置され再発してしまう可能性があります。ですから「生物学的な要素」「心理学的な要素」「社会的な要素」をバランスよく診療することを心がけています。
そのため例えばうつ病の治療では、生物学的要素である薬物療法に心理学的・社会学的要素をケアするカウンセリングによる認知療法で心理的サポートを行い、症状が治癒された再発のない状態を目指していきます。
診療で心がけていること
「通院しよう」と考えたいきさつを尊重して診療させていただきます
精神医療の分野は、偏見が少なくなってきているとはいえ、来院されるまでのハードルはまだまだ高いものがあると思います。ほとんどの方が自ら決心して来院されますが、中には清水の舞台からジャンプするような気持ちで思い切って来たという方もいらっしゃると思います。
そういったお気持ちを十分に配慮し、ここまでいらっしゃったことを尊重して診療しています。また、少しでも通っていただきやすい雰囲気を作るため、待合室の天井を高くするなど院内の造りにもこだわりました。
当クリニックには「眠れない」「仕事に行くことができない」「家事ができない」「人と接するときに緊張する」など、さまざまな症状でお悩みの方が来院されます。患者さんのお話をしっかりと聞かせていただき、そのお悩みの背景にどういう成り立ちがあるのかを、大まかに見立てていきます。そして、一緒に症状の改善を目指していきましょう。
医師としてのやりがい
患者さんが社会で活躍されている姿を見ることがやりがいになっています
うつ病をはじめとするメンタル系の病気は、働くことが困難になるという面を持ち合わせています。そのため、メンタル系の病気を患う人の増加は、社会に多大なダメージを与えることになりかねません。そういった面で、心療内科や精神科というのは、社会的にも非常に大きな役割を担っていると考えています。
患者さんが働けるようになったり、閉じこもりがちだった方が社会で活躍されたりする姿を見ると、とてもうれしいものがあります。そこに医師として達成感がありますし、やりがいにもつながっています。